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  • BLOG2017.03.23

    こんにちは、ディレクターのサトーです。
    「ITの最新技術とかを知りたいけど、自分で調べるのは大変だ!」
    という方へ向けて、2017年以降の様々な最新技術、トレンドを紹介するこのシリーズ。
    前回は「MR-複合現実-」を紹介させて頂きました。
    VRを超える利便性や未来感に、驚かれた方も少なくないのでは無いでしょうか。
    今回は、IoT(Internet of Things 物のインターネット)という概念について、
    紹介させていただきたいと思います。これも実は今かなりHOTなネタなんです!

    ◆生活の一部になるカウントダウンはもう始まっている!「IoT」

    IoTとは、その名の通り「インターネットに繋がった物体」を指す、
    とても広い意味の言葉です。
    炊飯器やエアコン等の家電でも、家の鍵穴でも、タダのボタンでも、
    インターネットに繋がっていればそれは「IoT機器」なのです。
    何ができるのかというと、
    家電がインターネットに繋がる事で、スマホで遠隔操作できたり、
    インターネットから取得した情報やAIの判断を元に高度な作業を行ったり、
    逆に簡素なボタン一つで他の何かを動作させたりすることも出来たりします。
    ・・・はい、実際の生活にどのように入り込んで来るのか、
    この説明ではピンと来ませんね。
    それでは、こんな一日をリアルに想像してみてください。
    ——————————————————————————————
    ある冬の休日の昼過ぎに目が覚めたあなたは、
    友人との1時間後の待ち合わせの約束を思い出し、慌てて支度をします。
    どうやら家族も皆外出しているようです。
    最低限の身支度を終え、急いで家を出るあなた。
    部屋の照明も換気扇も消さずに、鍵すらも持たずに家を飛び出しました。
    電車に乗り込んだ後、手元の「スマートフォン」で家の鍵を締め
    だらしない息子が付けっぱなしにしていた子供部屋の照明の電源を消し、ほっと一息を付きます。
    鍵の入退出記録を見ると、昼前に息子と妻が買い物に出かけた様です。
    娘は・・・昨日の夜中に帰って来て、朝またすぐに出かけたようです。
    時間通りに待ち合わせ場所に着き、カフェで友人と談笑するあなた。
    ふとした話の流れから、飼っている犬の話になり、家でお留守番をする犬をリアルタイムで
    スマートフォンの画面に映し出すと、会話は一層の盛り上がりをみせます。
    画面の中でせわしなく周りを嗅ぎ回る犬を見て、お腹が空いた頃合いだなと感じたあなたは、
    スマートフォンのアプリを使い、カフェの中からドッグフードを犬に与えます
    友人との休日を堪能し、家路につきながら、
    「今日はいつもより肌寒い。早く家に帰ってお風呂にゆっくり浸かって、
    自室で映画でも見よう」とあなたは思いたち、
    お風呂の追い焚きと、自室に置いてある旧式のファンヒーターの電源を
    スマートフォンで事前につけておきます
    家についてすぐに、早速お風呂に浸かりながら、
    あなたは夜帰ってくるのが遅い娘の事を思い出します。
    娘がスマートフォンで家の鍵を開けられる「門限時間の設定」をもっと厳しくするかどうか、
    妻と相談しなければいけないなと悩みつつも、
    浴室内においてあるAmazon Dashボタンで、
    ついつい娘お気に入りのシャンプーと入浴剤を注文をしておいてしまう、
    そんな甘い自分に気づいて苦笑する休日の夜でした。
    ——————————————————————————————
    ・・・とこんな風にカジュアルにIoT機器を使う、とある男性の1日を考えてみました。
    読んでいて「あれ?こんなこと出来たっけ?」と思う部分(赤文字の部分)がありますよね。
    これがIoT機器を使って実現できるコトなんです。
    もちろんこれは、ほんの一部の例でしかありません。
    一昔前に「とりあえずネット対応にしておこう」という感じで
    Wi-Fi対応の家電製品などがちらほら見受けられた事もありましたが、
    そういうパッとしない物とは別物だと思って頂いてもOKです。
    先程のストーリーで出てきた、日々の生活を便利にする機器を幾つか紹介して行こうと思います。
     

    1.鍵がいらなくなる。「スマートロック」


    動画でなんとなくイメージが湧くかと思いますが、
    家の鍵に取り付ける事により、スマホで鍵の施錠解錠ができるようになるデバイスです。
    海外でも地域によっては、一般家庭で導入する事例が結構増えて来ているようです。
    ただ鍵代わりになるだけでなく、入室や退室が記録出来たり、
    アカウントを手順にそって発行するだけで合鍵の権限を家族に付与できたり、
    スマホをなくしても別のスマホで正しい認証手順を踏めばスマホで鍵を開けられたりと、
    中々便利な機能が揃っています。
    鍵の複製もされないので、適切に運用すればセキュリティ面でもメリットがあります。
    値段も2万円以下と、意外とお求めやすいんです。
    紹介動画は日本の製品ですが、海外でも競うように様々な製品が発表されている、IoTでも今かなり熱い分野です。

    2.消耗品の注文がワンプッシュ。「Amazon Dash Button」

    https://www.amazon.co.jp/b?node=4752863051
    Amazonが昨年から日本でも発売、サービスを開始した、この「Amazon Dash button」。
    ハイテク感も薄いただの簡素なボタンですが、このボタンを押すだけで
    設定されている商品が購入できてしまうというボタンなんです。
    トイレットペーパーや各種洗剤等、こういった消耗品は「低関与商材」と言われ、
    店頭に並んでいる時にそこまで深く商品について調べたりせずに、サラッと購入してしまいがちな物。
    勿論毎回考えて選んだ上に、安く売っている店を探す人もいるかもしれませんが、
    「無くなったらとりあえず押せば届くし、種類も値段もこだわりないし、これでいいや」
    という人もいるのも事実です。
    そういった層を一気に囲い込むことができるサービスだと言うことで、
    IoTとサービスが良い形で組み合わさった好例だと言われています。
    僕達も、既存顧客に
    ボタン一つで「こちらからサポートの電話をかけ直すボタン」
    なんてのを作って渡してみてもいいかもしれませんね。
     

    3.コロンブスの卵的発想で古い家電をIoT化「スマートボタン」


    既存の家電等のボタンにくっつけるだけで、スマホで電源や機能のオンオフができるようになる、
    コロンブスの卵的デバイスです!
    部屋の照明、お風呂の追い焚き、ペットの餌やり機、ファンヒーター等、色々使いみちがありそうです。
    シンプルなので、これから値段も下がりそうですね。
    海外であまり話題になっている気配が無いので、
    後付じゃなくて最初からIoTに対応しているような
    洗練されたデバイスじゃないと人気が出ないのかもしれませんね。
    もしくは、家全体をIoT化させる構想「スマートホーム」を実現する際に、
    対応しきれない隙間を埋めるデバイスとして活きてきそうな気配があります。
     

    ◆結局これから普及するの?スマートホーム構想って何?

    スマートホームとは、小さな照明からエアコン、冷蔵庫の大型家電に至るまで
    電化製品や情報家電製品の多くをインターネットに接続して便利にしたり、
    インターネットに繋がるセンサーやカメラ等により、
    セキュリティの高い住宅環境を構築したりしよう、
    というような構想です。
    個人的な見解としては、
    “スマートロック等、個別で話題になる製品が出現しつつも、
    スマートホームサービスとして各IoT機器が統合されていく”
    という流れになると予想しています。
    スマートホームは、
    「利便性」「省エネ」「ホームセキュリティ」
    の観点で、新たな価値を提供できるとしています。
    この分野についてはGoogleやAmazonが意欲的で、
    米Amazonでは丁度今年の1月から「スマートホーム導入の無料相談サービス」も開始しています。
    将来的には、各家庭に併せて最適なIoT機器とライフスタイルを提案する
    「スマートホームコンサルタント」みたいな人も増えてくるのでは無いでしょうか。
    利便性だけでは導入の動機としては弱いですが、センサーやカメラによる
    「ホームセキュリティ」の需要は、日本でも高いと思います。
    仮に今後日本でも移民が増えたりなんかして、空き巣被害が急増!
    なんて事が社会問題になったりしたら、
    対策の選択肢の一つがスマートホームになる可能性もありうる筈です。
    また、基本は似て非なるものだと思いますが、省エネの部分については、
    日本での太陽光等の「スマートハウス」のようなアプローチで取り上げられる事もあるかもしれません。

    ◆まとめ

    今回紹介したものは、IoTという広すぎるジャンルの中の一部でしかありません。
    一つ言えることは、デバイスだけが重要なのではなく、
    それを提供・運営するサービスやビジネスモデル次第で価値が大きく変わる、ということです。
    今後、IoT機器を活かしたどんなサービスが出てくるのか。
    我々がどのような形で、普及に協力できるのか。
    これから時代の流れが楽しみですね。

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